河原に落ちていた日記帳

趣味や日々の暮らしについて、淡々と綴っていくだけのブログです。

読書備忘録

【読書備忘録】1月に読んだ本ダイジェスト

いつもは一冊の本のみを紹介する記事を書いているのですが、読んだ本をごく簡単にまとめて紹介してみるのも良いだろうと思ったので、試みに書いてみることにしました。 本稿で紹介する本は、以下の通り。 宮崎駿『風の谷のナウシカ』(漫画版)1983~1995年 …

【読書備忘録】小野不由美『鬼談百景』(2012)

鬼談百景 (角川文庫) 作者: 小野不由美 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店 発売日: 2015/07/25 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (13件) を見る 普段は学術的なお固い本についてばかり書いているので、たまには小説作品についてでも。 十二国記シリー…

【読書備忘録】『改訂新版 新書アフリカ史』(2018)

改訂新版 新書アフリカ史 (講談社現代新書) 作者: 宮本正興,松田素二 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/11/14 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 人は、身近にあるもの以外にはあまり興味が持てないもの。日本の歴史だって、興味が無くほとん…

【読書備忘録】礫川全次『サンカと説教強盗』(1992)

サンカと説教強盗---闇と漂泊の民俗史 (河出文庫) 作者: 礫川全次 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2010/09/03 メディア: 文庫 クリック: 2回 この商品を含むブログを見る 在野の立場で「歴史民俗学研究会」を立ち上げ、数々の異端的な学問の一端を紹…

【読書備忘録】杉原たく哉『天狗はどこから来たか』(2007)

天狗はどこから来たか (あじあブックス) 作者: 杉原たく哉 出版社/メーカー: 大修館書店 発売日: 2007/10/01 メディア: 単行本 クリック: 15回 この商品を含むブログ (8件) を見る 「妖怪」と呼称されるモノの中でも、一際知名度の高い「天狗」。 「天狗にな…

【読書備忘録】原田実『オカルト「超」入門』(2012)

オカルト「超」入門 (星海社新書) 作者: 原田実 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2012/05/25 メディア: 新書 購入: 1人 クリック: 19回 この商品を含むブログ (15件) を見る 「UFO研究家」や「超常現象研究家」を名乗っている人が、普段何をして生活の糧を…

【読書備忘録】沖浦和光『幻の漂泊民・サンカ』(2001)

幻の漂泊民・サンカ (文春文庫) 作者: 沖浦和光 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2004/11/01 メディア: 文庫 購入: 7人 クリック: 137回 この商品を含むブログ (45件) を見る 「サンカ」と呼ばれた人々の調査研究は、ほぼ在野の研究者に一任されていると…

【読書備忘録】伊藤龍平『何かが後をついてくる 妖怪と身体感覚』(2018)

何かが後をついてくる 作者: 伊藤龍平 出版社/メーカー: 青弓社 発売日: 2018/08/03 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 学校からの帰り道、夕闇迫る薄暗がりの中、人気のない路地裏を一人で歩いていると、気付くと自分の足音に混じり、ぴた、ぴた…

【読書備忘録】礫川全次『サンカ学入門』(2003)

サンカ学入門 (サンカ学叢書) 作者: 礫川全次 出版社/メーカー: 批評社 発売日: 2003/10/01 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 9回 この商品を含むブログ (2件) を見る 木地屋やマタギといったいわゆる「漂泊民」を対象とした民俗誌的研究は数多く存在し…

【読書備忘録】篠原徹『民俗学断章』(2018)

民俗学断章 作者: 篠原徹 出版社/メーカー: 社会評論社 発売日: 2018/05/16 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 民俗学者であり、現在は琵琶湖博物館の館長を務める篠原徹氏による最新の著書です。 表紙の写真は、日本のどこぞにある山村の風景………

【読書備忘録】原田実『偽書が描いた日本の超古代史』(2018)

偽書が描いた日本の超古代史 (KAWADE夢文庫) 作者: 原田実 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2018/10/17 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 本屋に並ぶ商品の背表紙をとりとめもなく眺めていると、無意識の内に「知られざるユダヤの陰謀」と…

【読書備忘録】『偽史と奇書が描くトンデモ日本史』(2017)

偽史と奇書が描くトンデモ日本史 (じっぴコンパクト新書) 作者: オフィステイクオー,原田実 出版社/メーカー: 実業之日本社 発売日: 2017/01/20 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2件) を見る 「偽史」や「奇書」と呼ばれる文献の数々を解説した、新書…

【読書備忘録】藤野七穂『偽史源流行』(雑誌連載、2000~01年)

今回は刊本ではなく、今は亡き通俗歴史雑誌『歴史読本』で平成12年1月~13年12月の2年間、全24回に渡り連載されていた連載稿、『偽史源流行』について書いてみます。カテゴリをどこにするか地味に迷いましたが、読書であることに間違いはないでしょう。 著者…

【読書備忘録】徳田和夫編『東の妖怪・西のモンスター』(2018)

東の妖怪・西のモンスター―想像力の文化比較 (学習院女子大学グローバルスタディーズ) 作者: 徳田和夫 出版社/メーカー: 勉誠出版 発売日: 2018/07/18 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 東洋の「妖怪」、西洋の「モンスター」の…

【読書備忘録】小池壮彦『心霊写真 不思議をめぐる事件史』(2005)

心霊写真 不思議をめぐる事件史 (宝島社文庫) 作者: 小池壮彦 出版社/メーカー: 宝島社 発売日: 2005/06/15 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 17回 この商品を含むブログ (14件) を見る 明治時代から現代に至るまでの「心霊写真」の歴史を、様々な資料を…

【読書備忘録】『歴史を変えた偽書』(1996)

歴史を変えた偽書―大事件に影響を与えた裏文書たち 作者: ジャパン・ミックス 出版社/メーカー: ジャパンミックス 発売日: 1996/05 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 2回 この商品を含むブログ (8件) を見る 1996年、オウムの一件が十分に冷めやらぬ時…

【読書備忘録】橘弘文・手塚恵子編『文化を映す鏡を磨く』(2018)

文化を映す鏡を磨く 作者: 橘弘文,手塚恵子 出版社/メーカー: せりか書房 発売日: 2018/07/20 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 文化人類学者・民俗学者として著名な小松和彦氏の、門下生18名が集ってでき上がった論文集です。本書に寄稿された…

【読書備忘録】小澤実編『近代日本の偽史言説』(2017)

近代日本の偽史言説―歴史語りのインテレクチュアル・ヒストリー 作者: 小澤実 出版社/メーカー: 勉誠出版 発売日: 2017/11/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 『月刊ムー』やらで散々繰り返されていそうなトンデモ歴史言説に*1、11人の…

【読書備忘録】小松和彦『鬼と日本人』(2018)

鬼と日本人 (角川ソフィア文庫) 作者: 小松和彦 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2018/07/24 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 妖怪を文化史的に学問する「妖怪学」を提唱したことで知られる、小松和彦氏による最新の著作です。 小松氏は角川ソ…

【読書備忘録】藤原明『日本の偽書』(2004)

日本の偽書 (文春新書) 作者: 藤原明 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2004/05 メディア: 新書 購入: 1人 クリック: 26回 この商品を含むブログ (22件) を見る ノンフィクションライターの藤原明氏による、俗に「古史古伝」「超古代史」などと呼ばれる偽…

【読書備忘録】田中康弘『山怪 山人が語る不思議な話』(2015)

山怪 山人が語る不思議な話 作者: 田中康弘 出版社/メーカー: 山と渓谷社 発売日: 2015/06/06 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (19件) を見る 図書館の民俗学の書棚に置いてあるのを見て、借りてみました。 今のところ3巻まで刊行さ…

【読書備忘録】吉田唯『神代文字の思想 ホツマ文献を読み解く』(2018)

神代文字の思想: ホツマ文献を読み解く (ブックレット“書物をひらく”) 作者: 吉田唯 出版社/メーカー: 平凡社 発売日: 2018/05/17 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 知る人ぞ知る「古史古伝」と呼ばれる歴史書群のうち、『秀真伝』(ホツマツタ…

【読書備忘録】長山靖生『偽史冒険世界 カルト本の百年』(1996)

偽史冒険世界―カルト本の百年 (ちくま文庫) 作者: 長山靖生 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2001/08 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 12回 この商品を含むブログ (23件) を見る 図書館の書庫から引っ張り出してもらって、読みました。 分かる人には…

【読書備忘録】宮崎賢太郎『カクレキリシタン 現代に生きる民俗信仰』(2018)

カクレキリシタン 現代に生きる民俗信仰 (角川ソフィア文庫) 作者: 宮崎賢太郎 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2018/02/24 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 図書館の新刊図書として入っているのを見かけ、借りてみました。 つい先月に…

【読書備忘録】小畑紘一『祭礼行事「柱松」の民俗学的研究』(2018)

祭礼行事「柱松」の民俗学的研究 作者: 小畑紘一 出版社/メーカー: 岩田書院 発売日: 2018/05/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 「柱松」と呼ばれる松明行事を、日本全国の事例から考察した研究書です。 例によって地元の図書館にリクエスト…

【読書備忘録】由谷裕哉『近世修験の宗教民俗学的研究』(2018)

近世修験の宗教民俗学的研究 作者: 由谷裕哉 出版社/メーカー: 岩田書院 発売日: 2018/05/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 今年になって刊行された、近世修験の研究書です。地元の図書館にリクエストして入荷してもらいました。 〈内容紹介…

【読書備忘録】noho『となりの妖怪さん』第1巻(2018)

201 となりの妖怪さん 1 作者: noho 出版社/メーカー: イースト・プレス 発売日: 2018/07/12 メディア: コミック この商品を含むブログを見る 梅雨が明けてから連日の猛暑で、軽く夏バテ気味の私ですが、皆さんはどのようにお過ごしですか。 さて今回、Twitt…

【読書備忘録】村上春樹『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(1985)

やれやれ系主人公が跳梁跋扈することで知られる村上作品のうち、4作目の長編小説に当たります。 古本屋で売られていた文庫版を買ったのですが、何故かその店には上巻しかなかったので、下巻は新しく定価で購入しました。 ところが運悪く2010年に新装版が出て…

【読書備忘録】『南方熊楠 人魚の話〈STANDARD BOOKS〉』(2017)

図書館で借りて読みました。 民俗学者・博物学者として著名な、南方熊楠(1867~1941)の随筆集です。 〈内容紹介〉※Amazon商品紹介欄より引用 生誕150周年の知の巨人の膨大な原稿を1冊に精選。自然科学、民俗学、宗教学等を横断し、古今東西を渉猟できる未…