河原に落ちていた日記帳

趣味や日々の暮らしについて、淡々と綴っていくだけのブログです。

【日記】未確認動物に関する発表をやらせていただきました。

 めちゃくちゃ久々の更新になってしまいました。

 いつものサボり癖が出まくっていたというのも理由の一つですが、何よりもとある事情でブログ更新の方に時間を割けない状況になっておりました。

 具体的には、先月の25日に「異類の会」という場で未確認動物(UMA)についてのオンライン発表を行わせて頂きまして、それの準備にかなり時間を喰っておりました。そのため他の文章を書くような気力が残ってなかったです。

 その発表の題目というのが、「未確認動物の新聞報道史──雪男・ネッシーを中心に」。大まかな内容については、以下の異類の会ブログにて発表要旨が掲載されています。

irui.zoku-sei.com

 以下、細々とした裏話的なことを適当に書いてみます。(発表自体の詳しい内容には踏み込まないので、本当にただの雑感です)

 

 UMAの新聞記事は去年の5月頃からコツコツと調べ続けていたのですが、この発表ではそうして集まったUMA記事の山を整理し、報道の変遷を提示するという試みをやらせて頂きました。

 UMA記事を集め始めた当初、実はこうした発表を行おうという意図など露ほどもなく、そもそもそんな兇行を始めたのは、「UFOや幽霊の歴史をまとめた本はいくつかあるけど、UMAについてはそういうのってあまり見ないよなぁ、よし自分で調べてみよう、手始めに新聞記事から」と考えたのがきっかけです。それがまさかこんな面倒な作業になるとは、始めに予想できていたなら多分やらなかったでしょう。

 週末に隙を見つけては、新聞データベースのある図書館まではるばる出かけてチマチマと記事の見出しをメモする生活。毎日新聞データベース「毎索」の使いにくさに涙しながら、目ぼしき記事はなるべく複写、ごつい新聞縮刷版を持ってコピー機まで行ったり来たり。大変に精神力の鍛えられる作業でありまして、データベースなしの目測で戦前の怪異・妖怪記事を収集した湯本豪一さんの偉大さを思い知らされました。

 もちろん私のサボり癖も遺憾なく発揮されたおかげで、主要なUMA記事を集めるのに1年半以上かかっているのですが、頑張って毎週通っていたならもうちょっと短期間でできたとは思います。これは私のリズムの問題なので仕方ない。

 そして記事を集めてからExcelでデータに落とし込む作業を繰り返していると、気付けばかなり膨大なデータ量になっていました。どうしようこれ。自分一人だけが持つにはちょっと勿体ない気がする。よし、何かしらの形でデータを外に公開しよう。

 そうした単純な動機から、具体的な場での発表をやっておきたいと考え、「異類の会」の発表者としてエントリーさせて頂いたというのが大まかな流れです。

「異類」とは平たく言えば「人間以外のキャラクター」のこと。つまり妖怪や妖精、キツネやタヌキ、果ては宇宙人など、非常に幅広い存在について意見交換をする場が異類の会です。その範囲の中には当然「未確認動物」も含まれ得る……と私は考えたので、申し込んだところOKを頂きまして、拙いものでしたが自分なりの知見を披露させてもらいました。個人的には、自分のUMA調べの一区切りとして位置づけています。

 異類の会は、傾向としては妖怪に興味を持つ方々が多く参加されており、発表自体も妖怪関連のものが多いので、(自分でやっといて何ですが)私の発表は普段と比べてけっこう毛色が異なっていたのではないか、と今になって思います。ざっくり言うと妖怪は前近代的なイメージが濃いですが、私の発表は完全に現代史の範囲だったので、聴いていた方々にどう受け止められたかなぁと。

 幸い、Twitter上でのご感想を観測した限りではまずまず面白がってもらえたかな? という感じなので、参加者それぞれの方が少しでも興味深く思える部分があったなら、とりあえず私個人としては満足です。一方で、質疑応答での話題がとある一方向に偏ってしまったのが残念だったというご意見も頂きまして、私の話題調整ミスが原因の一つである可能性もあり反省点として捉えています。

 さて今回の発表を行った上で今後どうするのかという点ですが、特に論文を書くという予定はないしそんな力量も私にはないので、特段何も決まってはいない状態です。ただ、何らかの形で文章として世に出したいとは思っているので、ここは一つ同人誌作りに挑戦してみようか、と思案しているところです。

 どうせサボり癖が発揮されるであろうことは目に見えているので、それの完成がいつになるかは分かりませんが、ぼちぼちとやっていこうと思っているのでよろしくお願いします。

 最後に、あんな狂気の発表を行うことを許して頂いた異類の会とその運営に携わる皆さま、そして発表を聴きに来て頂いた皆さまに、心より感謝申し上げます。

 

10月 くそ寒い座敷牢にて