『お化け研究 上方』という妖怪同人誌に参加しました。
気付けばもう年末にして、今年二回目の更新です。このブログの存在意義とは。
自分の中でも存在感が薄くなりつつある当ブログですが、今回はとあるお知らせをしたく更新することにいたしました。
なんと今回、『お化け研究 上方 大阪妖怪特集号』という、妖怪アンソロ同人誌に参加してしまいました。
— クダンノシゴト(『よ言獣大図鑑』(文学通信)のガヤ担当) (@kadonotoufu) 2023年12月24日
主催は、世界有数のクダン研究家である笹方政紀さん。つい最近は『予言獣大図鑑』という大作の共著の一人として名前を連ねている方です。
本書は副題の通り、大阪の妖怪に特化した同人論集となっております。
全体のお品書きは以下の通り。
- 砂の降る町(化野燐)
- 砂かけ婆と河太郎─大坂東部地区の地勢と妖怪(榎村寛之)
- 安堂寺町の奇談─江戸の仏教説話集『真言礦石集』より(南郷晃子)
- ネス湖から来る波─『逃げろツチノコ』前夜のこと(月海月)
- 「たぬき薬」のこと(きのしたまさみ)
- 海亀が告げた未来(島田尚幸)
- 大阪妖怪をまとめたときのはなし(御田鍬)
- 高入道と風の神(笹方政紀)
- 淀川に現れた謎の未確認生物〈豊年魚〉の謎に迫る!(ふしぎあん)
- 論じられる怪異―大坂編―(木場貴俊)
◎浪華化事談 笹方政紀
(一)浮世小路の狸
(二)龍田町の古狸
(三)榎木神社の狸
(四)永代浜の楠の白蛇
(解)狸のお腹と蛇の足
怪異・妖怪研究業界における精鋭の方々に混じって、ひそかに漂う海月が私です。
見ての通り私は「ネス湖から来る波─『逃げろツチノコ』前夜のこと」という題の拙稿を寄せております。これの何が大阪なのか、それは読めば(たぶん)分かるはず。
実を言いますと、元々私は本書に参加する予定ではなかったのですが、なんやかんやありまして(特段面白い話でもないので省きます)、いつの間にやら主催の笹方さんに誘われて参加する流れとなっておりました。
とは言え私は妖怪に詳しくはなく、さりとて大阪に詳しいわけでもないので、執筆のスタート地点から「無」の状態でした。笹方さんからは「大阪の雪男について書けばいい」などと言われた気がします。なんだそれは。
とりあえず手持ちの資料から、何とか大阪とこじつけて語れそうなネタはないかと探してみた結果、大阪にネス湖を作るという策を講じて乗り切ることにしました。何を言っているのかは読めば(たぶん)分かるはず。
とは言え、これを「大阪の妖怪」がテーマの原稿だと言い張って本当に良いのか……? という迷いはありましたが、笹方さんに原稿を送信したところあっさり「OK」を頂きましたので、きっとネス湖は大阪にあるということで間違いないのでしょう。
(一応言っておくと、拙稿のメインはツチノコの話です)
本書の販売は笹方さんのSNSアカウント(クダンノシゴト)にて不定期に行われているので、読んでみたい人は笹方さんに張り付きましょう。今年の頒布は既に終了とのことなので、新春の読み初(ぞ)めとして販売の告知を待ってみてはいかがでしょうか。
それでは皆さま、よいお年を。来年中にネッシー本出せたらいいなぁ。